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guji×Ring Jacket座談会 vol.2

Ring Jacket×guji座談会 vol.2

はい、イケてます!!というのは簡単で話が終わってしまいますので、引き続きRing Jacketの敏腕営業マン笹本氏の解説も踏まえながら、なぜその生地をセレクトしたのか、その生地の特徴や魅力は何か?といったところを二人に解説して頂きます。

前回(Ring Jacket×guji座談会 vol.1)はこちら

厳選に厳選を重ねた特選生地を使用しているため大手セレクトショップのオリジナルスーツより価格は少し高めですが、一度袖を通してもらうときっとその違いを感じて頂けると思います!!


〜Jacket編〜

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CARLO BARBERA/ウール85% カシミア10% ナイロン5%

―先ずはvol.1でもお話に出たCARLO BARBERA社のメランジ生地です。

笹本氏:トーンに変化を付けたネイビーの糸を使用することで、非常に奥行きのある立体的な発色が生まれています。ベタッとしない奥行きのあるネイビーは高級感があり、品が良く、ムードもあります。

田野:先ほども言いましたがビジネススタイルにはネイビージャケットは必須であり、最もベーシックな色になります。そしてどのショップでも展開されるアイテムになりますので、実は一番選ぶのが難しい生地でもあります。無難なところで選ぶと「ウール100%のホップサック」というところで落ち着きますが、salotto di gujiのRing Jacket別注シリーズではそれは選びません。
ただ、「いかに他のショップと違いを出すか」という自社に向いた目線で選ぶのではなく、あくまでも前向きにファッションを楽しんでいるビジネスマンの方に着る喜びを感じて頂けるような生地であり、リアルにビジネス使用出来るという目線で生地を選んでいます。なので非常に難しいんですが、笹本さんが言われたようにこの生地はネイビーの杢感が素晴らしく、柔らかなタッチと色の出方が絶妙にマッチしていたので選びました。


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FERLA/アルパカ40% コットン32% ナイロン28%

―続きまして今をときめくFERLA社です。

笹本氏:今最も注目されているミルであり、ロマンチックな発色、凝った組成による生地の風合いが特徴です。元々はレディースの方面に強く、そちらで名を馳せていたんですが、近年ernestoなどのブランドがジャケットの生地に使用し、一躍脚光を浴びているミルですね。なのでここでしか出せないと言われるムードのある生地感や柄、発色があり、今シーズンは様々なブランドでFERLA調のブークレやメランジなどの生地が提案されていますが、ここが元祖になります。また、この生地でも使用されているベビーアルパカのクオリティは世界一と言われ、そのタッチの上品さは他では味わえないものですね。

田野:FERLAらしいムードがありつつシックな雰囲気を持っていて、ビジネスで着られるところに落ち着けている素晴らしい生地だと思います。特にネイビー×ベージュの発色が今年らしく、見たことの無いパターンながらも違和感なく着られるところがポイントですね。手持ちの定番のグレーやネイビーのウールパンツとの相性が良く、ネクタイの柄も選ばない汎用性も魅力です。


〜スーツ編〜

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CARLO BARBERA/ウール100%

―ここからはスーツ編ですね。まずはCARLO BARBERA社のフランネルです。

笹本氏:BARBERAらしい柔らかで張りのある上質な素材感のフランネルです。地下水脈に隣接する保存庫で生地を寝かせ、最低一年以上熟成させてから縫製に取り掛かるため、柔らかなタッチでありながら耐久性に秀でているのもBARBERAの特徴です。この生地は英国調をキーワードに、ウエイトはイギリス的に、タッチをイタリア的に仕上げたものになり、堅過ぎず柔らかすぎずのバランスが持ち味ですね。

田野:プレーンなソリッドフランネルも秋冬には欠かせない生地になりますので、ウール100%のこのタッチにして耐久性があり、見た目の雰囲気も素晴らしいBARBERAのフランネルに決めました。定番はもちろんネイビーなんですが、よりスマートな男性の魅力を引き立て、エグゼクティブな雰囲気を感じさせるミディアムグレーをチョイスしました。


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CARLO BARBERA/ウール100%

―先程笹本氏が熱くなられたCARLO BARBERA社のチョークストライプです。

笹本氏:これは個人的にも思い入れのある生地ですね。Ring Jacketが初めてCARLO BARBERA社に別注を認められた記念すべきスペシャル生地です。糸の生産からBARBERA社に依頼した正真正銘の別注であり、イギリス調の見え方を持ちながらイタリア的なタッチに仕上げた心地良さが魅力です。毎年足を運び、ようやく口説き落として作り上げたという自慢の生地でして、この色はRing Jacket×gujiのみのオンリーファブリックです。

田野:これぞThe BARBERAという感じで本当にあるようでない絶妙な塩梅の生地ですね。ベースのメランジネイビーにグレーのチョークストライプで全体的にブルーがかったところが非常に色気のある甘〜い雰囲気です。


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Ermenegildo Zegna/ウール82% モヘア14% カシミア4%

―Ermenegildo Zegnaのウインドーペーンです。

笹本氏:おそらく日本に入荷したこの生地は全てこの別注企画で使い切ったと思います。この生地もどこにでもありそうでタッチに特徴があり、ウールをベースにモヘアカシミア混の上品な光沢とフワッとした柔らかさが加えられています。ほのかに起毛させており、優しい雰囲気が生まれているところもポイントです。

田野:凄くセレクトに悩んだ生地です。別注でオーダーするとコレクションからオーダーするよりどうしても数量が多くなりますので、そうするとやっぱりチェックよりストライプが無難かな・・・と思いましたが、やっぱり良いものを提案したいという気持ちから思い切ってオーダーに踏み切りました(汗)。適度なウォーム感と張り感があり、決して華やかさや派手さはないですが、その風合いにどこか「粋」を感じることが出来る素敵な生地だと思います。クラシック回帰でウインドーペーンが注目されている中、他のスーツに埋もれることの無い最旬の雰囲気であり、ビジネススタイルでは最高のウインドーペーンではないでしょうか。


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Ring Jacket/ウール100%

笹本氏:イタリア生地のバーズアイはしなやかなタッチを重視するため単糸×双糸にて織り上げられることが多いんですが、その色気を残しつつビジネス使用も視野に入れた耐久性を出すため、あえて双糸×双糸で織り上げたRing Jacketオリジナル生地です。もちろん、クラシックな生地に見られる硬さは一切なく、エレガントなタッチはそのままに丈夫に織り上げているところが特徴であり、見た目は普通っぽくてもすごく新しいタイプの生地だと思います。昨年も同じ技術を用い、双糸×双糸のストライプ生地を開発したんですが、そちらも実に好評を頂きましたので、この生地も同じようにリアルな支持を頂けるのではないでしょうか。

田野:クラシックなイメージのバーズアイを実にモダンに仕上げた秀逸な生地だと思います。Ring Jacketこだわりの組成もさる事ながら、ごくわずかにメランジ調に見える発色も素晴らしく、多くのインポートブランドのバーズアイ生地を見てきた僕の経験の中でもトップクラスに素晴らしい雰囲気を持っていますね。名の通った有名ミルの生地と比べても遜色ないどころか、もしかすると超えてるんじゃないか・・・と言っても過言ではない気もするほどのお気に入り生地です。


―いかがでしたか?パッと見はベーシックでどこにでもありそうな感じに見えなくはないですが、そのこだわりたるや凄まじいものがありますね・・・。
やっぱりビジネス使用を考えるとあまり派手なものはNGですし、厳しい制約の中をかいくぐるように細部や雰囲気にこだわり、ムードを高めていくことが紳士の嗜みのスピリットだと思いますので、もしご興味がございましたら実際に生地に触れてみてそのタッチを実感してみてください。きっと生産に携わって頂いた職人の思いやメーカー、バイヤーの心意気を感じて頂けると思いますよ!!


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