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guji Style 2016 Spring & Summer !!〜バイヤー座談会 vol.2〜

世界に轟く絶大な反響があったという噂も、はたまた何の反響もなかったという噂も飛び交う第一回バイヤー座談会から早や半年・・・、イタリア出張前の貴重な時間を持て余しているバイヤー2名を捕まえ、前回に続きこれから始まる2016 S/Sシーズンの傾向と対策を語って頂きました!!
これを読めばgujiの熱い思いがわかる・・・かもしれませんが、わかったところでどうということはございませんのであしからずご了承くださいませ・・・。



[gujiバイヤー陣がバイイングの極意を語るバックナンバー]

vol.1

gujiバイヤー座談会 vol.1

guji Style 2016 Spring & Summer!!〜バイヤー座談会 vol.2〜

それでは、今回も宜しくお願い致します。


バイヤー岩佐(以下岩佐):宜しくお願いします。

バイヤー高階(以下高階):宜しくお願いします。

まず、前回の座談会の反響やお客様のお声はありましたか?


岩佐:そうですね、正直そんなになかった・・・というか、ほとんどなかったような・・・(汗)

高階:あったような、なかったような・・・、ただ、僕たちは基本的には店頭に立っていますので、どうしてもお客様と直接接することが少なくなってしまう大手のバイヤーさんのようなレア感?はなかったのでは・・・という気はしています。よくご来店頂いているお客様とかは、何か突然WEBに出だしてどうしたん・・・という程度です。

岩佐:基本的には常に店頭での接客でお伝えしているような内容でしたので、ご来店されるお客様には内容よりも写真の写りや表情についての反響が多かったような・・・・(汗)

とはいうものの、WEBのアクセスを見るとかなり良い結果でしたので、人知れずご覧頂けているのかもしれません・・・!!WEBの世界では顔を出すとアクセスが伸びるというまことしやかな噂がございますので、単にその恩恵を受けただけかも知れませんが、きっと洋服のことについても興味を持って頂けていると信じて今日も語って頂ければ・・・と思います。



先ずは2016 S/Sシーズンの世界的なトレンドを教えて頂けますか?

岩佐:それほど大きな変化はなく、引き続ききれい目で落ち着いた、いわゆるシックな流れが続いています。春になると様々なブランドが明るめの色、派手な色を差し色にしたチェックやストライプを提案するのが通例なんですが、原色をほとんど使わない、チェックも目に刺さるというようなものはほとんどありません。
キーワードとして「アフリカ」や「サファリ」といったアースカラーを中心にした流れと、「ミリタリー」というオリーブを基調とした流れの2種類が来ています。「アフリカ」や「サファリ」はベージュやブラウンなど、秋冬からの継続した流れを感じますが、「ミリタリー」は久々に来た流れのような気がしますね。
これまではスポーツミックスなど、ハイテクといいますか、ギア的な要素が強かったところ、モダンでクリーンになってはいますが久しぶりにオーセンティックでストレートな雰囲気を感じます。

高階:アメカジテイストをミックスしたコーディネートだったり、モードをミックスしたコーディネートも引き続き注目されています。「クラシック」というより「トラッド」というイメージが近いかもしれませんが、イギリス的な要素やアメリカ的な要素も取り入れたスタイルが主流になっており、昨年からのコテコテのイタリアスタイルが少し古くなっているという流れがますます進んでいる印象です。僕たちは好きなんですけどね・・・(汗)

なるほど、じわりじわりとゆるやかな変化が起こっているんですね。

岩佐:そうですね、ジャケットのテイストなどがらりと変わるわけではなく、コーディネートの仕方や色の合わせ方など、微妙に変化している感じです。
例えば、ネイビーを少し明るめにしたり、グレーを少し濃くしたりであったり、ちょっとパンツにシルエットに変化を付けてみたり・・・などでしょうか。



では、gujiとしてのテーマやスタイルはどのようになっていますか?

岩佐:先ほどお話したトレンドを踏まえ、かなり「ホワイト」を意識したセレクトをしています。ジャケットやニットなどはセレクト可能なものは必ず何かしらホワイトを絡めたオーダーをしていますし、過去最高にホワイトが多い仕入れをしています。

高階:真っ白なジャケットも積極的にオーダーしておりまして、過去にはトシちゃん感が強かったイメージですが今では普通に着ることが出来ますし、凄くエレガントに感じます。
ベージュからよりトーンを明るくしたオフホワイトやアイボリーなんかもお勧めの色ですね。

結構敷居が高そうですね・・・(汗)定番のネイビーやグレーはどうですか?

岩佐:もちろんしっかりとご用意しておりますので、充実にラインナップになっているはずです。ただ、少し変化を付けまして、春らしくネイビーは少し明るめのダークブルーやロイヤルブルー、ホワイトを絡ませたネイビーメランジなど全体的にハイトーン気味に、グレーはミディアムグレーを中心にダークグレーやチャコールなどロートーンに抑えたセレクトをしつつ、華やかさとトラッドさを表現しています。少しトーンが変わるだけでかなり違って見えますので、定番のホップサックなどはなかり新鮮に見えると思いますよ。

高階:ネイビーとは少し離れますが、近いところで「デニム」素材もかなり意識的にセレクトをしています。デニム系ニューブランドも複数オーダーしておりまして、コーディネートの幅もかなり広がるはずです。正直今まではその人気に頼りきっていた部分もありますが、SIVIGLIAを中心にINCOTEXなどタイト一辺倒な仕入れでした・・・が、腰周りにゆとりを持たせたサルエル風のテーパードやプリーツ入りも多くセレクトしたり、逆により本格的に作り込んだエレガント系デニムもご用意しています。

岩佐:バッグやスリッポンなんかもデニムでオーダーしていますので、是非注目してみてください。

コーディネートのイメージはどんな感じですか?

岩佐:僕は昨シーズンに引き続き、カジュアルなセットアップスタイルをお勧めします。
広い意味でいうとスーツのセットアップ使いも含まれるんですが、バシッとタイドアップするスタイルよりも、少し肩の力を抜いたスタイルが気になりますね。インナーのカットソー使いもそうですし、バンドカラーのシャツにも注目しています。実は昨年から注目していたんですが、ちょっと時期尚早だと思っていましたので、今年が丁度良い具合に熟している思います。
シャツつながりで言うと、ワイドやカッタウェイは定番ですが、少し小ぶりなワイドやレギュラーカラーも気分です。コテッとした感じよりも、クリーンな雰囲気に惹かれますね。

高階:僕はシルエットのメリハリでしょうか。タイト一辺倒もそろそろ飽きてきましたし、上下どちらかにゆとりとまでは言いませんが、気持ち余裕を持ったシルエットがお勧めです。
例えば、タイトなパンツに気持ちルーズなニットを合わせたり、タイトなジャケットにワイドなパンツを合わせたりというイメージです。新ブランドも含め、その辺りのコーディネートに使えそうなものも多くオーダーしています。

では、ニューブランドやおすすめのブランドを教えて頂けますか?

岩佐:LARDINITAGLIATORE・・・というといつもと一緒やん(汗)となりますので、その辺りの人気ブランドは敢えて除外してお話させて頂くと、ナポリシャツですが新しい流れを感じさせるMaria Santangeloですね。
僕たち好みのシルエットを別注しているだけでなく、定番のBARBAFinamoreとは少し違ったクリーンさといいますか、知的さ、ノーブルさを感じるブランドです。女性が中心になって運営してきたカミチェリアだけあり、コテコテしていない感じが今の気分ですね。
あとは、トータルで展開しているCOVERT。ここのコレクションやコーディネートの提案、ちょっとしたディティールの詰め方は本当に素晴らしく、今後gujiのデザイナーズ部門の軸になりそうなブランドです。

高階:僕は先の秋冬から取り扱いをスタートしたCellarDoorですね。ショールームでコレクションを見た時に最もテンションが上がったブランドでもありますし、凄く新鮮に感じました。
今までタイト一辺倒だった反動で良く見えたというわけではなく、確かな技術に裏打ちされた素晴らしいクオリティとモダンなシルエット、そしてこだわりの生地セレクションを行えるセンスを持っており、これから絶対に日本で人気になるはずです。既に大手セレクトショップも目を付けているそうなので、今後がますます期待出来ますね。
そして、僕たちがスタートからオーダーをさせて頂いているmandoもお勧めです。決して派手ではないですが、確かなセンスでトレンドの2歩先を行くという、いわゆる「トレンドセッター」というブランドです。プリーツ入りのパンツもセットアップもmandoは数年前から提案していましたので、やっと時代が追い付いてきた感じがしますし、そのころには更に先に進んでいるブランドですのではっきり言って目が離せません。



今年でgujiは10周年という噂も・・・

岩佐:おかげさまで、何とか節目の年を迎えることが出来ました。
ひとえにご支持頂いているお客様といつも僕達の無理を聞いてくださる関係各社様のおかげなんですが、10周年ということで、さらに無理をお願いしてしまいました・・・(汗)。

高階:様々なブランドにお願いして、10周年記念エクスクルーシブモデルを作って頂いたり、別注をお願いさせて頂きました。その数なんと・・・皆様ご想像の通り10周年の10・・・ではなく、15・・・でもなく、もう少しやってしまいました・・・(汗)。
コーディネートにやり過ぎは禁物ですが、ことオーダーとなるとついついやり過ぎてしまうのは僕達の悪い癖でして、オーダーする品番多過ぎと人気商品の数量の少な過ぎという根深い問題はこれからも続きそうです・・・。

岩佐:チラッと内容をお伝えしますと、LARDINIやTAGLIATORE、Ciseiというお馴染みのブランドや、京都を代表する老舗である宮脇賣扇庵安田念珠店、さらにこの10周年の為だけに製作して下さったマル秘ブランドなど、10周年を飾るに相応し過ぎて確実に僕たちがかすんでいます・・・(汗)。これから随時ご紹介させて頂きますので、是非ご期待くださいね!!



ということで、今回も約1時間にわたって語って頂きました。話を伺っていて、彼ら二人からみなぎるような自信を感じたといいますか、確かな準備をしてきた・・・という自負を感じたといいますか、とにかく良いオーダーが出来たという雰囲気がひしひしと伝わって参りましたので、今シーズンもきっと皆様に満足して頂けるgujiになるはず・・・という気持ちになりました。
実は今年は他にもちょっとしたトピックスが控えておりますので、それはまたの機会にご紹介させて頂くとして、これからも皆様に楽しんで頂けるgujiであり続けるべく邁進し続けたいと思います〜!!

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